第3話 |
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| 今日はダップルの子の東北への旅の日です。 |
| 定期便はなかなかない路線で、幾度かの打合せの末にやっと調整ができた行程でした。 |
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| 万全の体制で早起き、ブリーダーさんのところで万端整えて発進します。 |
| 途中、以前のお客様からも偶然に励ましのお電話をもらって、お天気が少しご機嫌斜めな感じ以外は |
| 高速も思ったより空いていることもあり、ハンドルも軽やかです。 |
| なにより助手席のほんとに小ぶりなこの子がどんなに大事にしてもらえるか、それが楽しみでした。 |
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| 定刻に余るほどの時間を残して空港に到着。 |
| さぁゲージを降ろすぞっ、ていうその時に、目と鼻の先の航空会社からの電話。 |
| 何だか嫌な予感・・・ |
| 窓ガラスにヒビ、で急遽欠航の知らせでした。こんなに少ない便数なのに (!怒!) |
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| ここに来て今さらどうすんのよぉ、あぁして、こうしてって、頭の中のトルクが一気に加速しながら |
| 空回りしていくのが分かります。 |
| 何度もカウンターに掛け合うも、引き返した飛行機を戻すこともできるはずもなく、遠い空の下のことを |
| 思うばかり。 |
| せっかく多くの人の協力で形になりかけたものが、全部リセットされてしまう空しさと次の策を考え |
| あぐねていたときでした。 |
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| すぐ後ろで一部始終を聞いてくれていた人がいました。 |
| たまたま宅配便の仕事をしている方で、早口で相談する中で妙案を文字どおり搾り出します。 |
| 次の最終便に乗っけて、到着地変更をかけて、リレーしようって。 |
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| ブリーダーさんの心配りで注射器を持たせてもらっていたのが大きな助けになりました。 |
| こんなことまで想定されてのことではなかったかとは思いますが、命拾いです。 |
| そうと決めたら、次の便までのわずかな時間にレストランに走ってステックシュガーをもらい、 |
| 即席の補助食を作って与え、手紙と一緒にゲージに託します。 |
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| その後の帰りの道の、来たときと打って変わっての遠いこと・・・ |
| まんじりともしないで待ちわびて、深夜に掛かってきたお客様からの、元気だよ、のひと言が |
| どれ程疲れを取ってくれたことか。 |
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| いつもこんな離れ技ができるとは思わないけど、いやぁ、あっちゃぁ困るんだけど、 |
| なんとも不思議な一日でした。 |
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